2017/10/10
すっかり秋らしくなってきましたね。
6月に家族で行ったハーベストの丘(堺にあります)。
その頃は小さかったバッタたち。9月に行ったときには巨大なバッタに成長していました。
季節の移ろいを感じました。
それでは、『ひねの通信』第26号をご覧ください。
今回は、経営者として鑑賞しておくべき作品を紹介します。
主演は、マイケル・キートンです。内容は、3段階に分かれています。
第1段階はマクドナルド(以下マクド)兄弟によるレストランの成功です。
(1)商品の絞り込み=マクド兄弟のレストラン客のほとんどが、ハンバーガーとフライドポテトの注文であり、他のメニュー はごく少ないことから、商品をこの2つに絞ってゆきました。
(2)商品のスピーディーな受け渡し=(1)により見込生産方式になっているので、「受注」から商品渡しは数秒となり「支払」と同時となった。又、客は受取ったものを外で食べるのですぐ次の客への応対が始まります。
(3)経営合理化を常に進める。=商品の生産過程を徹底的に分析し、ムダを省き(2)へ結び付ける。接客も店マネージャーに常に考えさせました。これら(1)~(3)等によって、地方都市での成功を収めました。
第2段階は、本映画の主人公、ミルクシェイクの機械セールスで店へやって来た50代のうらぶれた男レイ・クロック(後にマクドナルドコーポレーション創業者として著名となる。)がマクド兄弟の経営に心酔し、経営に入り込んで事業展開を図りました。
(1)フランチャイズ制導入=自分達直営だけでなく、資金や能力を有していてもアイデアのない地方の実業家にハンバーガー店経営のノウハウ(知識情報)を公開し店舗経営を行なわせロイヤリティを払い込ませ利を得るビジネスモデルを確立しました。
(2)財務・製品開発等各分野に外部人材をスカウト=事業拡大に必要となる優秀な人材の獲得を行い、レイ・クロックの経営意思決定がスピーディーに確実に・安定的に実行されていくような企業組織を確立しました。
第3段階は、町のレストランの域を脱しきれないマクド兄弟と全国展開・戦略経営を望むレイ・クロックが経営方針をめぐって対立し、結果としてレイ・クロックによる経営の乗っ取りが行なわれ完全支配されてしまうのです。
社名の商標権まで失ったマクド兄弟は、別の道を歩み始めるも、再開した自分達のレストランに、「マクドナルド」の名称を使えなくなってしまいます。
最後にお伝えしたい事は、経営者の視点は会社の規模の拡大等の状況変化に応じ、刻々と変えていかねばならないという事です。時により、トップ・ミドル・ロワーの各レベルでの対応テーマを再構築しつづけなければなりません。
固定観念・先入観・前例踏襲主義に陥らないことが永続企業の要締と思います。
(所長 公認会計士・税理士 日根野 文三)
内容 国内雇用者の給与支給額を増加させた場合に、その増えた給与額の10%を法人税から税額控除できる制度です。
<法人税額の10%(中小は20%)が上限>
対象 青色申告書を提出する法人または個人事業主
要件 ①雇用者給与等支給額が基準年度(平成24年度)の雇用者給与等支給額より一定の割合以上増加していること
②適用年度の雇用者給与等支給額が前期の雇用者給与等支給額以上であること
③適用年度一人あたりの平均給与が前年度の一人あたりの平均給与を超えていること
改正内容 上記③の増加割合が2%以上である場合に、税額控除の上乗せ措置が追加されました。