2016/02/19
4つの飲食店を経営するヨシコ社長。
各店舗の店長に、損益をもっと意識してもらいたいのですが、どうもうまくいきません。
毎月各店舗の月次決算をそれぞれの店長に見せているのですが、いまひとつ意識が高まらないのです。
業績改善のためには日次決算が必要
日次決算をしている飲食店は、意外に(?)少ないです。ふつう「決算」というと1年に1回するものです。でも、経営者ならもっとタイムリーに業績を把握したいので、業績を上げたい経営者は「月次決算」を導入します。
「月次決算」は1ヵ月に1回、決算をするものです。でも、飲食店など、毎日毎日の売上の積み重ねが大事な業種では、さらに踏み込んで「日次決算」まで行うのが効果的です。
日次決算をすることのメリットは、
日次決算は、例えて言うなら、ダイエット中の人が毎日体重計に乗るようなもの。
毎日体重計に乗って、
「ああ、今日は食べ過ぎた!」
「今日は、間食しなかったので体重が減った!」
「飲みに行くと食べ過ぎる傾向にあるな。。。」というように我が身を振り返りますよね。毎日体重計に乗ることで、日々の生活の中で、知らず知らずのうちに体重を意識した行動をとるようになります。
飲食店の損益も同じです。
毎日損益を把握して、
「ああ、今日は客数が少なかった!」
「今日は仕入が多すぎた。」
「アルバイトをもっと早く帰らせればよかった。」というように振り返り、知らず知らずのうちに店の損益を意識した行動をとるようになるのです。
毎日体重計に乗れば、体重が増減した理由が明確ですから、改善も早くなります。
「今日は食べ過ぎたから体重が増えた」→「明日は食べる量を調整しよう」
「間食しなければ、体重が減った」→「間食を止めるのは効果的」
というように、翌日の行動にフィードバックできます。
もし1ヵ月に1回しか体重計に乗らなければ、どうでしょうか?
「あれ、体重が増えてる。 でも、なんでやろ? 今月は食べ過ぎたかなあ???」
理由がはっきり分からないから改善行動もとれません。
飲食店も同じ。月に1回の月次決算だけでは、業績の良し悪しの原因が曖昧になるし、結果的に改善行動もとりにくくなります。
日次決算は毎日のことですから、「決算」や「月次決算」のように手間をかけていられません。では、どうやったら簡単に毎日の損益を把握できるのでしょうか。
まずは、日々の売上・経費の簡単な計算方法を紹介しましょう。
このようにして売上・経費の数字を出したら、日次損益=売上-売上原価-経費-人件費として算出します。
これを日報に記載し、毎日、経営者や本部にFAXやメールなどで、報告する仕組みにするのです。
日次決算をすることで、業績改善に取り組んでいきましょう!
さて、4店舗に増えたヨシコ・キッチンですが、ヨシコ社長には、どうやら心配な店舗があるようで、順風満帆とはいかないようです。次回は3月20日頃アップ予定!