2015/06/19
先月に引き続き、4店舗目の居酒屋への出店を検討しているヨシコ社長。
新店舗に2000万円かけようと思っていましたが、心配になって、大学の時の同級生で今は公認会計士をしている友達に相談に行きました。
ヨシコ社長、バランスシートくらい見てるよね?
そう言われて、少し焦るヨシコ社長。
えっと、「バランスシート」ってなんだっけ。。。
ああ、あれのことね。
ヨシコ社長はカバンから決算書を綴じたファイルを取り出して、公認会計士に見せました。
「債務超過」と聞いて、またまた焦るヨシコ社長。
債務超過?債務超過ってなんだっけ?
決算書なんて、税理士さんからファイルでもらったっきり、一度も見たことないよ~
ヨシコ社長は月々の返済のことを思い出してみました。
確かに月によっては、貯金を取り崩して借入金の返済をしている月もあります。
決算書から経営状態を診断しよう
公認会計士の友達の診断結果は、次の通りでした。
1.会社の資産は2000万円、負債は3400万円だから、資産よりも負債が多い、債務超過の状態である。
2.平成27年5月の会社の利益は27万円の赤字である。ヨシコ社長の給与(40万円)を除けば、13万円の黒字になる。
なんでわかるの~、図星。。。
具体的な数字で事実を突きつけられては、ヨシコ社長も反論できません。
友達の公認会計士が指摘した問題点は、次のような点でした。
問題1.
手元資金500万円というのは少なすぎる。
5月1ヵ月間の食材費、人件費、経費の支払いが約900万円あるから、手元資金は2ヵ月分にあたる1800万円を目指すべき。
問題2.
本社費配賦前の利益水準が、各店低すぎる。
特にC店は赤字であるため、すぐに撤退を検討すべき。
問題3.
固定資産が1500万円に対して、借入金が3000万円ある。
固定資産と借入金の金額は同じくらいの水準が望ましい。今は借入金が過大である。
痛いところを突かれたヨシコ社長。すっかり落ち込んでしまいました。
レストランC店の改善については、道筋が見えて日々努力していますが、今の会社の経営状態では、新店出店は難しい。具体的な数字を見せられて、ヨシコ社長は現実を直視する気持ちになったようです。
冷静になって、今回の新店出店を見送ったヨシコ社長。今回、友達の公認会計士に言われて、会社全体の経営を見直すことにしました。
次回は「店舗別損益計算~共通費、本社費の取り扱いは?~」です。7月20日アップ予定。