原材料費を抑えるには?~廃棄ロスのコントロールと共通仕入~

原材料費を抑えるには?~廃棄ロスのコントロールと共通仕入~

2015/04/20

不採算店だったレストランC店の人件費の改善に着手したヨシコ社長。

レストランで塩田店長と打ち合わせをして帰るとき、店の中を見渡して、ふと気になりました。

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食材費は削れば良いというものではない

 

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 確かに飲食店の原価率は、一般的には30~35%が適正水準と言われています。しかし、この水準に当てはまれば良いというものでもありません。

 

 例えば、リーズナブルな値段で、とても高級な食材が食べられる飲食店があります。メニュー価格に比べて、原価率は非常に高い水準(例 50%)に維持しつつ、セルフサービスを中心にして、人件費を徹底的に削減する方法もあります。

 

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 ヨシコキッチンのレストランの食材費率は33%ですから、一般的な水準には収まっていますが、だからといって改善不要というわけではありません。

 

 適正な食材費率、人件費率は、店のコンセプト(高級店、低価格店等)に応じて決めることが大切です。食材費率は、一般的な水準に収まっているからいい、低ければいい、というわけではないのです。

 

 

店のコンセプトに合わない原材料費は削減!廃棄ロスをコントロール

 

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 メニューを見てみると、ワインが豊富にそろっています。

 

 店のセールスポイントは、お手ごろな価格で楽しくコース料理を楽しめること。客単価も5,000円ですから、高級なワイン、通好みのワインをそろえる必要はありません。ところが店舗にはたくさんの種類のワインが。

 

 グラスで注文を受けるワインは、開けてから酸化が始まりますから、できるだけ早く売り切ってしまわなければなりません。ですから、ワインの種類は少ないほうが良いはずです。その方が、早く売り切ることができるからです。

 

 品数が多く、結果的にワインの廃棄が発生してしまうと、無駄なコストになってしまいます。無駄なコストとは、顧客満足につながらないコスト。ヨシコキッチンでは、店のコンセプトに比べて過大なワインの品ぞろえを整理する必要がありそうです。それによって、ワインの廃棄ロスが減少し、原材料費率を下げられそうです。

 

 

複数店舗の場合は食材・仕入先の共通化を

 複数の飲食店を経営している場合は、仕入先を各店舗の店長に任せているケースがよくあります。そのため、各店舗ごとに同じ食材を異なる仕入先から購入していることがあります。

 

 また、同じ仕入先から購入していても、別々に発注しているため、請求書も別々に届き、結果的にボリュームディスカウントを受けられていないこともあります。

 

 せっかく複数店舗を運営しているのですから、そのスケールメリットを利用しない手はないですよね。そのためには、各店長の教育も必要ですし、共通で発注するために事務員を教育することも必要です。

 

 少しずつでも組織化を進めて、スケールメリットを活かす会社作りをしたいものですね。

 

 レストランC店の改善をすすめているヨシコ社長ですが、どうやら4店目の出店を考えているようです。

 次回のテーマは「新店出店! どれくらい初期投資にお金をかける?」です。5月20日アップ予定です。

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