2015/03/20
レストランの人件費率が56%と非常に高いことが、ヨシコ・キッチンC店の業績が振るわない大きな原因でした。
それでは、どのように改善していけばよいのでしょうか?
従業員の負担を増やさずに、人件費を下げるのは?
人件費を削減するために、単純な給料削減や時給の引き下げはダメです。
また、単純にアルバイトの人数を減らすと、サービスレベルが低下したり、追加注文を取りにくくなって結果的に売上が減るので、これもよくありません。
そこで最初に、各店舗で日報を作りましょう。
日報には、まず、日付、天気、営業時間、来店客数を書きます。次に、その日に勤務していた正社員の人件費と、アルバイトの氏名と勤務時間、人件費も記録します。
こうすることで、日別に、いくら人件費がかかったかを把握します。これで、人件費削減の糸口をつかむ準備ができました。
日別に人件費を分析すると、無駄が見つかる!
ヨシコ社長が塩田店長に事情を聞いてみました。
アルバイトの3人(大学生)が、卒業旅行に行くお金を用意するために、塩田店長にシフトに入らせてもらうよう、お願いしていたことがわかりました。
レストランC店は、一日の来店客のうち6割は予約客、残りの4割が飛び込み客です。ですから、前日までの予約数に応じて、翌日の来店客数はある程度、予測することができます。
また、天気予報により翌日の天気を確認することで、さらに精度を上げて予測することができます。
過去の曜日別の来店客数を見ることで、お客の少ない曜日があることも分かります。
さらには、アルバイトの人数が結果的に少なくなったときには、他の店舗のアルバイトに応援をお願いすることもできます。
毎日の日報を分析し、来店客数を予測することで、最適なアルバイトのシフトを組むことができます。日報を作ることで、人件費率を下げるヒントが得られるのです。
さて、人件費については、改善への道が見えてきたヨシコ・キッチン。さらに経営を良くするために、できることはあるのでしょうか。
第4回のテーマは、「原材料費を抑えるには?共通仕入のメリット」です。4月20日アップ予定!