2016/12/22
業績が低迷してるC店ですが、店のターゲットを
昼 「近隣の会社員女性。週に1回、ランチで少し贅沢を」
夜 「上田さん一家(近隣に住んでいる家族。おばあちゃんも近くに住んでいる)。パパのいない日に、おばあちゃんに助けてもらいつつ、ちょっといいもの食べよう」
と定めました。
ターゲットが決まれば、競合が決まります。 同じような人たちをターゲットにしている店が競合店です。C店の場合は、300メートルほど離れたところにある、ファミレスのP店です。
競合店と差別化するためのポイントは、
当たり前のことですが、競合店との違いを打ち出すのですから、競合店がやっていないこと、あるいは、競合店が多少やってるけれど十分ではないこと、が差別化ポイントになります。
差別化を実行しても、競合店がすぐにまねることができては、すぐに差別化でなくなってしまいます。(同質化してしまいます)
ヨシコキッチンのような小規模店の戦略が差別化であるのに対し、ファミレスのような大規模店の戦略は同質化です。競合他社と同じような戦略を実行し、差別化をなくし同質化することです。同質化すれば、資本の力で勝る大規模店が勝てるからです。
ですから、小規模店では、競合店にはできず、当店だからこそ上手くやれることが差別化ポイントになります。
C店で考えた差別化ポイントは次の通りです。
(1) 客単価を1,000円~1,500円→1,300円~1,800円に引き上げる。
競合店の客単価は1,300円ですから、その少し上に設定する、ということです。これは、ファミレスにはマネできませんよね。ファミレス全体の戦略として、メニューと価格は決められていますから。
しかし、客単価をアップするのですから、顧客がそれに納得するような施策が必要です。
(2)メニューの工夫による商品価値の向上
定番メニュー、人気メニューについて、どのような材料を使って、どのような手間をかけて、そのメニューを作っているかを、メニューに掲載することにしました。
シェフが真剣な面持ちで、材料を選び、調理している場面が写真で掲載されています。小学校の子どもたちでも読めるように難しい感じは使わず、読み仮名もふりました。
(3) 顔の見える店長
店に来店されたお客様には、店長が最初、もしくは最後に一声、挨拶することとしました。その分、アルバイトの人数は少し多めにしなければなりませんが、サービスレベルを上げるために必要なコストアップと考えました。
(4)ホームページの見直し
今までは素人が作ったようなホームページでした。かれこれ7年前に作成したきりです。これでは、常連客の方が、友人にクチコミしたり、ラインなどに写真を掲載したときに、店のホームページを訪れた見込み客が、がっかりしてしまいます。
そこで、工夫したメニューや顔の見える店長を前面に押し出したホームページに見直しました。
(5)お誕生会パーティー
ターゲットは近隣に住んでいる、子ども連れの家族。そこで思いついたのが、子どもさんが友達を招いて行う誕生日パーティーをぜひ当店で。という企画です。
常連客の子どもが友達を連れてきて、その子たちが家に帰ってママに誕生パーティーのことを話してくれる。
「あら、今度、その店に行ってみようかしら」
誕生パーティーで、常連客以外の子どもの心をがっちりつかめれば、次のお客さんを開拓できます。
いずれも競合店にはなかなか実行できない戦略です。競合店がやっていない戦略でもあります。
店のターゲットを決めて、そのターゲットが満足するアイデアを出すのは、簡単なようで、実は難しいです。ヨシコ社長が考えた差別化の策。さあ、どんな結果がでるか?楽しみですね。次回は年明け、1月20日頃アップの予定です。