2016/04/20
4月。新年度が始まりました。
ヨシコ社長と友人の公認会計士が話しています。
ヨシコ社長は、今まで予算を立てたことがないようです。けれども、ヨシコ・キッチンも4店舗運営していますから、行き当たりばったりの経営では上手くいきません。業績を上げていくためには、予算を立てて、売上げの目標や経費の目安を意識することが大切です。
それでは、どうやって予算を立てるのでしょうか。
飲食店の売上は、客数×客単価です。
特に客数は予測できないですから、計画を立てたところで意味がない、と思うかもしれません。
しかし、多店舗展開するうえでは、数値による管理を行わなければ、経営状態を把握することができません。また、店長には数値管理の意識を持たせ、経営感覚を高めさせなければいけません。そのためには毎月の予算を立て、それをフィードバックするのが有効です。
予算立案のスタートは、客数と客単価の計画からです。前年の月別の客数、客単価の実績をベースに、客数の目標を立ててみましょう。
平日と休日では客数に大きな差が出ることが多いですから、
今年の4月は
・平日 20日
・土曜日 5日
・日曜日 4日
・祝日 1日
というように曜日を整理したうえで計画しましょう。
客数と客単価が決まれば、売上高の予算ができますので、次は材料費と人件費の予算を決めます。
こちらも、前年の実績を見ながら決めていきますが、いくらでもいいという訳ではありません。
目安は 材料費率+人件費率=売上高の60%です。
その他の経費は、主な経費の項目ごとに予算を決めていきます。
・家賃 基本的には毎月同額です。
・光熱水費 基本的には前年と同額を予算とすればよいでしょう。
・消耗品費 前年1年間の実績÷12
・減価償却費 店舗別に1年間の減価償却予定額を把握し、その12分の1を予算とします。
というように決めていくといいでしょう。
売上から材料費、人件費、その他経費を差し引いて残る利益は、売上高の20%を目標としましょう。
売上高の20%というと、すごく儲かっているような気がしますが、ここから本社費(社長の給料、本社の維持管理に必要な費用等)を10%使用し、残りの10%が会社全体の利益として残るイメージです。
こうして1ヵ月の予算が完成します。月別予算を立てることで、毎月の売上、材料費、人件費、経費にこだわって、業績改善していきましょう!
次回は5月20日頃のアップ予定です。