選択食数を分析して原価率と客単価を改善しよう!

選択食数を分析して原価率と客単価を改善しよう!

2016/03/22

 意気込んで始めた新店舗の居酒屋ですが、どうやら赤字が続いている模様。苦戦中のヨシコ社長は、またまた友人の会計士に相談しています。

 居酒屋は立地が良かったこともあり、客数は悪くないのですが、原価率が当初の予定32%に対して、なんと45%にも達しています。赤字の原因はここにありそうです。

 

 

メニューは多ければ良いってものではない

 

 

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 メニュー数は増やせば増やすほど、顧客の幅広い嗜好に応えられる気がするので、どうしても増やしがちです。

 

 メニュー数を増やせば、確かに顧客満足は高まるかもしれません。しかし、保有しなければならない食材の種類が多くなるので、貯蔵スペースがたくさん必要になるのと、食材の廃棄ロスが多くなってしまいます。そこで、どうしてもメニュー数の絞り込みが必要になってきます。そのときに把握しておきたいのが、選択食数です。

 

 選択食数は、「100人のお客さんが来たときに、それぞれのメニューが何回注文されているか?」を意味します。選択食数が多ければ人気メニューということになりますし、選択食数が少なければ不人気メニューということになります。

 

 

 

選択食数の目安は10と3

 

 それでは、選択食数がどのぐらいの数なら、人気メニューと言えるのでしょうか。目安として、例えば次のように考えてみてはどうでしょう。

 

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 Aランクのメニューは顧客に支持されているメニューです。 

 Aランクの人気メニューは、いくつかバラエティを作る、ひとひねり加えることで客単価のアップを狙います。

 

 例えば、鶏のから揚げが人気であれば、塩で食べるメニュー、ポン酢で食べるメニュー、キムチで食べるメニューなどいくつかの種類を作り、顧客の飽きが来ないように工夫します。

 また、○○地鶏といったブランド鳥を使うことで、商品単価をアップさせるのも一つです。

 

 Cランクのメニューは、やめる候補になります。ただ、選択食数が少ないから即やめるのではなく、数は少なくても、誰が、なぜ注文しているかを知ることが必要です。数は出ていなくても通な常連さんが好きなメニューかもしれません。そこには支持される理由があるのかもしれません。

 

 また、店のコンセプトにマッチしたもので、打ち出し方を変えることで一気に人気メニューになる可能性もあります。数は少なくても支持している顧客を知ることが大切です。

 

 ヨシコキッチンでも、選択食数を把握して、メニューの絞り込みをすることで、顧客満足を高めつつ、食材の廃棄ロスを減らすことができるはずです。そうすれば客単価を上げつつ、原価率を改善できます。

 

 さあ、自店の選択食数を把握して、メニューの分析をしてみましょう!

 

 これで、ヨシコ・キッチンは順調に行くのでしょうか。次回の更新は4月20頃の予定です。

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